

3DCG映像の活用は、製品の使用箇所や内部といった「見えない・見せられない部分」を可視化し分かりやすく説明するために、とても効果的です。そのため、製造業や専門的な技術が強みの企業のPRにおすすめの手法といえます。しかし、「3DCG映像の制作って何をすればいいの?」、「CADデータがない場合の3DCG映像制作の流れって?」など、3DCG映像制作に対して不安や疑問がある方も多いかと思います。
そこで今回は、化学品、電子材料、機械加工部品、半導体製造装置、特殊加工技術などを扱う専門的な業界での3DCG映像実績が豊富なOS工芸社に、3DCG映像の制作依頼をした場合の流れを実際の制作事例に沿って解説します。

目次
3DCG映像制作の流れ
3DCG映像制作の流れを、「本制作まで(発注前)の工程」と「本制作(発注後)の工程」に分け、以下の制作事例を交えながら解説します。
制作事例について
ZACROS株式会社様が、展示会ブースで流すための事業紹介映像を制作。
最先端技術が必要な半導体パッケージ基板用絶縁フィルムや世界トップシェアを誇る偏光板保護フィルムなどをつくる、高い技術力と世界最大級の生産体制を3DCGと実写を組み合わせることで分かりやすく表現しました。
クライアント | ZACROS株式会社(旧 藤森工業株式会社)様 |
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クライアント詳細 |
1914年の創業以来、コア技術である「積層」を中心に偏光板保護フィルムや成形バッグインボックスなど、さまざまな分野で世界トップシェアを誇る高品質フィルム製品を創造し続けているフィルムメーカー |
ターゲット | 展示会に来場した、ZACROS様を知らない新規顧客 |
映像時間 | 約2分(内、制作3DCG映像:約20秒) |
制作期間 | 約5カ月(3DCG制作と3カ所での撮影のため、一般的な制作期間(1~3カ月)よりも長い期間で制作) |
ロケハン・撮影 | ○(3カ所) |
3DCG制作 | ○(CADデータのご提供無し) |
ナレーション収録 | × |
テロップ | ○(日・英・中・韓) |
本制作までの工程
まずは、本制作まで(発注前)の工程について解説します。

01 コンペ参加
3DCG映像制作では、コンペで制作会社の選定が行われることが度々あります。コンペのメリット・デメリットや流れについては以下の記事をご覧ください。
今回の事例では、5社コンペを経て展示会用の映像制作をOS工芸社に依頼いただきました。
映像を使用する展示会は、「来場者全員が目的を持って訪れる空間」です。そのため、来場者がブースを見た際に「どんな技術を提供できるか」を短時間で分かりやすく伝える必要があります。
ZACROS様の「最先端の技術力」と「世界最大級のフィルム生産体制」を短時間で分かりやすく伝えるために、3DCG映像と実写を併用した映像提案とOS工芸社が持つ半導体基板や液晶ディスプレイの構造に対する知見を伝えた結果、他社にはないアイデアとそれを実行できるノウハウ・実績を評価いただき、採用となりました。
コンペではなくOS工芸社へ直接お問い合わせいただく場合も、以降の流れはほぼ変わりません。ご依頼の際は、当社コーポレートサイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
02 ヒアリング(1時間程度)
まず、詳しい内容を確認するためのヒアリングを行います。コンペの場合、クライアント側が作成した提案依頼書がありますが、その内容をもとに再度ヒアリングを実施することが多くあります。
03 提案・見積もり・スケジュール(2週間程度)
ヒアリングの内容をもとに、当社で提案書(シナリオ・プロット)を作成・提出します。また、このタイミングで、見積もりとスケジュールも提出します。
クライアントは、提案書の内容がヒアリング時に話した内容と合致するか、見積もりに不明点は無いか、担当者が実行できるスケジュールになっているかなどを確認ください。
シナリオとは
シナリオとは、映像の脚本や流れのことで、ナレーションやテロップの内容にもあたります。

プロットとは
プロットとは、シナリオを内容ごとにタイトルとイメージ画像をつけて分かりやすくしたものです。

04 発注
クライアント側で提出内容を確認し、制作を任せたいと社内で認識が一致したら発注を行ってください。
本制作(発注後)の工程
次に、本制作(発注後)の工程について解説します。

05 シナリオ・プロット修正(1週間程度)
クライアントが提案書で確認したシナリオ・プロットのチェックバック※を行います。
映像制作が始まってからの大幅な内容変更は、納品日の遅延や費用の増加につながるため「やっぱりこんなストーリーにしてほしい」といった変更要望は遠慮せずこの段階で伝えましょう。
- 修正指示をすること
プロットのチェックバック(ZACROS様の例)
今回の事例では、プロット2案を再提出し、最終的に両者を合体させたストーリーで決定しました。

06 絵コンテ・3DCGプラン確定(1週間~1カ月)
シナリオ・プロットが確定したら、絵コンテを作成・提出します。
絵コンテはプロットを詳細(ナレーションに合わせ、映像の流れを1つずつ提示)にしたもので、作ろうとしている3DCG映像の具体的な内容や流れ、撮影が必要になるカット、クライアントから提供すべき画像・映像が全て分かるようになっています。クライアントは絵コンテの内容を確認し、チェックバックを行います。
絵コンテ(ZACROS様の例)
下の絵コンテには「スマートフォン使用シーン」から「スマートフォン内部へズーム」していく流れが描かれています。

チェックバックを通して絵コンテの内容を制作会社とすり合わせ、自身が作りたい映像に近づけましょう。
- 自分たちが伝えたい内容が入っているか
(製品の活躍場所、研究開発の内容 など) - ナレーションの文言は適切か
(使用不可の情報や誤情報、誤字 など) - 各画像は、イメージと合っているか
(自社の製造工程にない画像、イメージと合わない画像 など) - 現場や社員、海外拠点の画像等は提供or撮影可能か
07 3DCGシーン制作(1カ月程度)
絵コンテ確定と同時に3DCGシーンも確定するため、その内容に沿って、3DCGシーンの制作を開始します。
今回の事例では、「半導体パッケージ基板用絶縁フィルム」「偏光板保護フィルム」の2シーンを、1カ月程度で制作しました。
当初、半導体パッケージ基板用絶縁フィルムのシーンに関しては、フィルムの活躍場所を伝えるため「スマートフォン内部へのズーム」をご提案していました。しかし、絵コンテ確認時にZACROS様から変更依頼があり、別の機器内部へのズームで制作を進めることになりました。
こうした大幅な3DCGシーンの変更要望は制作会社から断られてしまうこともありますが、OS工芸社ではこうした変更要望にも対応可能です。(要相談)
08 ロケハン(半日~1日/1ヵ所)

絵コンテにある、実写カットの撮影に向けて実際の現場でロケハン※1を行います。
今回の事例では、3カ所でロケハンを行いました。また、現場の業務を妨害しないよう、ロケハンを行う前には香盤表※2を作成します。
クライアントは香盤表の内容を確認し、現場責任者との打ち合わせや撮影協力者などの手配を行ってください。
-
撮影場所を探索し、下見やカメラアングルの確認をすること
- どのカットをいつどこで撮影するか、必要な協力者数などが記載された日程表
09 仮編集(1週間~2週間)
ロケハンで撮影した映像やレンタル映像などを使って仮編集された映像を作成・提出します。以下の点などを確認のうえ、チェックバックしてください。
- BGMは動画のイメージと合っているか
- ストックビデオはイメージと合っているか
- テロップやナレーションに間違えは無いか
- 映像全体の感想
10 本撮影(半日~1日/1ヵ所)
ロケハンと仮編集で、撮影が必要なカットが絞れたところで本撮影を行います。
従業員の服装(ヘルメットの紐、防塵マスク)や現場の整理整頓(撮影禁止資料やゴミ)に注意しながら撮影に臨みましょう。
11 3DCGシーン校了
3DCGシーンの内容を、絵コンテ確定時にしっかり確認しているため、OS工芸社から提出する3DCGは最初から完成品と遜色のないクオリティになっており、クライアントからのチェックバックも必要最低限の内容と回数に抑えることができています。
また、ZACROS様の製品である「フィルム」を強調するために、本来は半導体パッケージ基板用絶縁フィルムの間にあるコア材等をあえて再現しないといった、クライアントに合わせたカスタマイズも行っています。

12 本編集(3週間~1カ月)

3DCGシーンが校了したら、仮編集の映像を本撮影した映像と3DCGシーン、購入したストックビデオへの差し替えや各シーンの秒数調整などの本編集を行います。
今回の事例は、テロップのみでナレーション収録はありませんが、声優を起用してナレーションを入れる場合は、本編集した映像にOKが出てから収録を行います。(声優は仮編集時に選定)
OS工芸社では、直接もしくはリモートでクライアントにも収録に参加いただいています。いただいた意見をその場で反映させながら収録を進め、全編通して納得のクオリティに仕上げます。
13 納品
本編集した映像への最終調整が終わり、校了いただけたら納品となります。
OS工芸社が契約しているオンラインストレージにてMP4形式の映像をダウンロードいただく形での納品です。もし他の形式や「Webサイトへのアップまでお願いしたい」といった場合にはご相談ください。(別途費用発生の可能性有り)
OS工芸社の「クライアントに合わせた」3DCG映像の制作
通常、自社製品の3DCGを制作するには、CADデータや三面図といった詳細情報が必要です。また、「最終製品の中で活躍する自社製品」の3DCG映像を制作するには、最終製品の詳細情報も必要になります。
今回の事例でZACROS様は、最終製品に必要な材料のみを製造する企業ということもあり、最終製品の詳細情報を所持されていませんでした。
しかし、OS工芸社の持つさまざまな機器の構造や技術に対するノウハウによって、こうした状態からでも高品質な3DCG映像を制作することができました。また、ただ精巧な3DCGを作るのではなく、「自社製品を目立たせたい」「どこに販売しているかは特定されたくない」といったクライアントの要望にも対応した3DCG制作をしています。
OS工芸社の3DCG映像制作実績については以下のリンクよりご覧ください。

今回の記事のまとめ
- 3DCG映像の制作は大きく、本制作まで(発注前)と、本制作(発注後)で分かれており、一般的な制作期間は1~3カ月程度だが、制作内容によって前後する
- 映像の編集作業が始まる前(シナリオ・プロット・絵コンテ段階)に、クライアントと制作会社でしっかり内容をすり合わせておくことが大切
- OS工芸社には、さまざまな機器の構造や技術に対するノウハウがあるため、CADデータ等が無い場合にも高品質な3DCG映像制作が可能
- OS工芸社では、精巧なだけでなくクライアントの要望に合わせてカスタマイズした3DCG映像を制作している
クオリティの高い3DCG映像は、さまざまなシーンで自社の製品や事業内容を分かりやすく説明することが可能です。3DCG映像の制作に悩んでいる方は、この記事で具体的な制作の流れなどを確認のうえ、ぜひ一度OS工芸社へご相談ください。
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