企業の採用サイトには「社員インタビュー」というコンテンツが掲載されていることがあります。
社員の生の声は、入社後の働き方や職場環境を知る手がかりとなり、就職活動中の求職者にとって会社選びの重要な判断材料になります。
それでは採用活動を行う企業側にとってはどうでしょうか。
この記事では、企業側が社員インタビューを掲載するメリットと、その効果的な掲載方法についてご紹介します。
目次
転職が当たり前の時代へ
総務省統計局の2024年労働力調査の結果※1を見てみると、転職者の数は年々増え続けており、コロナショックの影響を大きく受けた2019~2021年は一時的に減少傾向になったものの、2022年以降は以前の水準にまで戻る勢いで増加しています。一方で、転職を希望する人の数※2はコロナ渦の期間を含めてもほとんど右肩上がりで推移しています。
このような動向から、転職者、転職希望者ともに今後もさらに増えていく未来が予想されます。労働者自身が自分の適性や市場価値について深く考え、能動的に企業を取捨選択していく時代へと変化しているのです。
企業に求められるアプローチ
採用市場の流動性が高まっている反面、企業にとっては、せっかく採用した人材には戦力として長く勤めてもらいたいもの。
そのための第一歩として、入社後のミスマッチを防ぐことがとても重要です。採用活動を行う企業側には、仕事内容や企業風土について応募者にしっかりと伝え、採用に至るまでに認識のギャップを埋めていく対策が必要となります。
体験談を語る社員インタビュー
求職者に企業や仕事の理解を深めてもらうための方法の1つが、採用サイトへの「社員インタビュー」の掲載です。
社員の実体験に基づくエピソードはリアリティがあり、求職者に対しても非常に説得力があります。さらに、バックグラウンドやポジションの異なる社員が自社について語ることで、求職者は多角的な視点から会社像を捉えることができます。
この他にも、キャリア採用と新卒採用のどちらの場面においても、それぞれメリットがあります。
キャリア人材が気になるのは「職場環境の実態」
転職サイト「エン転職」を運営する株式会社エンが2024年春に行ったアンケート調査※では、「企業のことを知るためにやったことで、知りたくても自分で調べ切れなかった情報は何か?」という問いに対して、「職場の雰囲気・社風」と答えた割合が最も高いという結果でした。
社員がどういう思いやモチベーションで働いているか、また職場環境についてどう感じているかは、募集要項からは読み解けません。転職者の多くが、次の職場に馴染めるかどうかを左右する社内の空気や文化を気にしているにも関わらず、その実態をなかなか知ることができず、悩みを抱えています。
キャリア採用は、選考フローの中で社員と実際にコミュニケーションを取れる機会が限られるため、「社員インタビュー」を掲載することは、転職者の不安軽減につながる有効な一手となるでしょう。
新卒人材には広く安全に情報をお届け
初めての就職である新卒人材は、社会人としての生活や働き方を具体的にイメージすることが難しく、悩むことも少なくありません。そのため、新卒採用活動では以下のように、働く環境を実際に体験したり、社員と交流したりする機会が多く提供されています。
- インターンシップなどの職場体験
- 先輩社員との座談会
- OB・OGが出身校に赴いての会社説明
ただ、募集人数が限られる場合や、選考の最終段階でしか実施されない場合もあり、参加できる人の範囲は限定的です。企業研究段階の学生や、これらの機会に参加できない学生は、自ら情報の収集方法を模索する必要があります。
その選択肢として、OB・OG訪問※やSNS・口コミサイトの利用が挙げられます。しかし、会社が把握していない非公式なOB・OG訪問をきっかけに予期せぬトラブルに発展することや、SNSや口コミサイトを通してネガティブな情報だけが一方的に認知されてしまうといったリスクも存在します。
新卒採用サイトなどに「社員インタビュー」を掲載すると、入社数年の若手社員が「どのような志望理由で入社したのか」や、「入社後に直面した最初の課題をどのように乗り越えたか」など、新卒人材が抱きがちな疑問に事前に答え、さらに広範囲に情報を発信することができます。
- 就活中の学生が卒業生に直接コンタクトを取り、就職先の企業や業界について話を聞く活動
インタビュー取材の実施に向けて
OS工芸社では、社員インタビューコンテンツの制作時、直接訪問しての対面取材から、オンライン、電話での取材まで、お客様のご要望にあった形で取材を行います。取材した内容は、社員の人柄や思いが正確に、かつまっすぐに読者へ届くよう、モノローグ形式※に整えて掲載することが多いです。

さらに、追加の質問項目を盛り込んだり、掲載形式を変えたりすることで、社員インタビューの訴求力アップを狙います。掲載する内容の検討段階で届けたいターゲット範囲を明確化し、コンテンツの要素を決定、取材方法や質問内容に反映しています。
- インタビュアーの質問を省き、語り手が一人で話しているような構成のこと
おすすめのインタビューコンテンツ
では実際にどういった形や内容であれば、より訴求力の高いインタビューコンテンツとなるでしょうか。
OS工芸社の制作事例を交えながら、おすすめのコンテンツについてご紹介します。
求職者へのメッセージ
実感のこもったアドバイスやあたたかいエールは、新卒の学生やキャリアチェンジを考える転職者にとって、とても心強いものです。
特に、出身学科や過去の業務経歴など、自分と共通点を持つ先輩社員からの言葉は、よりいっそう特別に感じます。
就職・転職活動中の求職者に安心感を与え、応募や面接など次のステップへ進むための力強い後押しとなるでしょう。
OS工芸社の制作事例
ジャパンパイル株式会社様では、入社後に発見した会社の魅力や、どんな人に入社して欲しいかなど、求職者に向けて一人ひとりメッセージを寄せています。インタビューと仕事風景の真面目な雰囲気から一変、グッと距離が近づき親近感のある印象になります。

1日のスケジュール
会社での平均的な1日の過ごし方が分かると、求職者が入社後の生活を想像しやすくなります。
また、仕事と育児・介護の両立支援として、法改正など柔軟な働き方の推進が進んでいます。時短勤務などを例に、社内で導入されている多様な勤務形態を紹介すれば、ライフスタイルにあわせて長く安心して働ける会社だと印象付けることができます。
OS工芸社の制作事例
株式会社ダイワハイテックス様では、社員のある1日のスケジュールをタイムライン式で掲載しました。これにより、社内業務が多いのか、それとも客先などに出向いて行う業務が多いのか、仕事の性質を詳細に掴むことができます。さらに、朝礼や終礼、社内勉強会などの活動も紹介することで、社員の日常がリアルに伝わります。

魅力発見
インタビューを実施すると、社員が自社に対して「良い」と感じている点がたくさん見えてくるはずです。
日々の業務を通じて感じる働きやすさ、成長機会の有無、福利厚生の充実度、さらには楽しい社内イベントや部活動など、社員だからこそ、その魅力を深く理解しています。
価値を感じる点は、性別や年齢、役職やライフステージによっても異なるため、幅広い層から自社の魅力を引き出して可視化してみましょう。
OS工芸社の制作事例
三菱プレシジョン株式会社様では、インタビューの締めくくりとして、自社の好きなところを3つ挙げていただきました。箇条書きで端的に表現することで、特に魅力的だと感じている点を明確にしています。
多くの社員が「有給休暇の取りやすさ」や「フレックス制度」を挙げており、全社としてワークライフバランスを実現しやすい環境が整っていることがうかがえるコンテンツとなりました。

対談・座談会
対談や座談会形式の社員インタビューでは、社員同士が相互に「質問者」としての役割を担い、対話します。
例えば、「若手社員×ベテラン社員」「技術職×営業職」など異なる立場の社員がそれぞれの仕事について語り合う形や、「女性座談会」「同期対談」など共通点を持つ社員が特定のテーマについて話し合う形などがあります。
仕事や会社に対する思いをお互いに共有し、尊重し合える環境であることをアピールすることができます。
OS工芸社の制作事例
タツタ電線株式会社様では、採用サイトのリニューアルに伴い、「クロストーク」のページを新設。くだけた語調のため関係性や空気感が伝わりやすく、リラックスして読むことができます。一方「働く人たち」のページでは、様々な職種や部署の社員が、仕事のやりがいや今後の目標について熱く語っており、差別化されたコンテンツとなっています。

動画コンテンツ
動画形式の社員インタビューは、手軽に閲覧でき記憶にも残りやすいというメリットがあります。また、音や声色といった聴覚情報が含まれるため、文章や写真など視覚情報のみで構成された記事形式のコンテンツに比べ、より臨場感のあるリアルな情報を届けることができます。
OS工芸社では、インタビュー動画の企画・ご提案、撮影、編集まで一貫して対応が可能です。
OS工芸社の制作事例
三陽商事株式会社様では、スマートフォン閲覧を想定した縦型ショート動画を制作しました。インタビューや先輩社員との交流の様子を通じて、その人の話し方や細かい表情の変化を捉え、親しみやすく共感性の高い動画に仕上げています。
社員の声は、求職者にとって有益な情報源となることは間違いありません。ただし、その「伝え方」次第で求職者に与える印象や説得力は大きく変わってきます。
社員インタビューを掲載する際は、自社の魅力や社風を最大限に伝えられるコンテンツの制作を目指していきましょう。お困りのことがありましたら、ぜひ一度、OS工芸社にご相談ください。
今回の記事のまとめ
- 転職者・転職希望者が増え続ける現代において、企業側は求職者に仕事や働く環境について深く理解してもらうためのアプローチが必要
- 社員インタビューは多角的な視点からのリアルな会社像を求職者に伝え、キャリア採用、新卒採用どちらの場面においても求職者の不安を解消するメリットがある
- 届けたいターゲット範囲を明確化し、追加質問項目や掲載形式などインタビューコンテンツに必要な要素を決定していく
OS工芸社でインタビューコンテンツを制作させていただく場合、ヒアリングシート作成や取材、写真撮影、文章量調整や校正などを含めたライティングまで実施可能です。
お電話やオンラインでの取材も可能ですので、お気軽にご相談ください。
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