

前回の記事では、SEOの基本的な考え方や、「内部対策」と「外部対策」の両面からアプローチする重要性についてご紹介しました。今回は、SEOにおいて適切な目標設定が重要である理由、SEOを実施するメリットと注意点について詳しく解説します。
目次
SEOで重要な目標設定
目標設定が重要な理由
SEOでは、特定のキーワードを適切に文中に盛り込んだり、内部リンクを活用したりすることで、検索結果の上位表示を狙います。しかし、これらはあくまで手段であり、それ自体が最終的なゴールではありません。SEOの最終的な目標を正しく理解していなければ、施策を実施しても十分な成果につながらない可能性があります。
そのため、SEOの効果を最大限に引き出すためには、数値化された適切な目標を設定することが重要です。
目標を数値化することで取るべき行動が明確になり、進捗状況や次のアクションについて、チーム全体で共通認識を持ちやすくなります。さらに「現状の達成度」や「不足している要素」を数値で可視化し、優先すべき課題を明確にできます。これにより、社内の限られたリソースの中でも効率的にPDCAを回し、SEOの取り組みを着実に進めていくことが可能になります。
目標設定の考え方
ビジネスにおいて、KGI※1とKPI※2の設定は非常に重要です。SEOにおいても、明確なKGIとKPIを設定し、戦略的に取り組むことが求められます。
KGIを達成するためには、「KPIツリー」を作成すると効果的です。KPIツリーとは、KGIを達成するために必要なKPIを樹形図の形で整理したものです。これにより、目標達成に必要となる具体的なアクションが明確になります。
KGIの達成を最終目標として、一つのKPIを達成するためにどんな要素が必要かを掘り下げたうえで、また新たなKPIを設定していくと、より効果的なSEOを実施できるようになります。
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KGI(Key Goal Indicator)
「最終目標」を意味する指標で、売上や契約数など、企業が設定する最終的な成果地点。SEOの取り組みの先にある、事業全体の最終ゴールとも言える -
KPI(Key Performance Indicator)
「中間目標」を意味する指標で、KGI達成のために設定される具体的な目標。複数存在するKPIの一つとしてSEOが挙げられる

よく使われる7つの指標
SEOの目標を適切に設定するためには、指標を理解しておくことが必要です。これにより、KGIやKPIの設定をスムーズに進めることができます。
SEOの目標設計でよく活用される「7つの指標」についてご紹介します。
指標 | 内容 |
---|---|
コンテンツ数 | 公開したコンテンツの数は、アルゴリズムアップデートなどの外的要因に左右されにくく、目標として設定しやすい指標の一つ。 |
セッション数 | ユーザーがWebサイトを訪問してから、一定時間内の一連の行動を1としてカウントしたもの。集客状況を示す指標の一つであり、多くのSEOで目標として設定されている。 |
インデックス数・検索順位 | 「インデックス数」は、検索エンジンのデータベースに登録されたページ数を指す。適切なコンテンツがインデックスされ、検索順位が向上すれば、検索結果からの流入が増え、セッション数の増加につながる。 |
コンバージョン数 | 資料のダウンロード数や問い合わせ件数など、具体的な成果を示す指標。行っている施策がビジネス成果につながっているかを評価する重要なポイント。 |
ユニークユーザー(UU)数 | Webサイトを訪問したユーザー数。同じユーザーが何度訪問しても1UUとカウントされるため、新規訪問者とリピーターの割合を分析する際に活用される。 |
滞在時間・直帰率 | 「滞在時間」は、ユーザーがWebサイトにとどまっている時間を指し、「直帰率」は、最初に訪れたページのみを閲覧して離脱したユーザーの割合を示す。滞在時間が長い場合、ユーザーの関心が高い可能性があり、コンテンツの魅力を示す指標の一つ。 |
シェア数 | SNSなどでシェアされた数。シェア数が多いほど、ユーザーの関心や共感を得ていることが分かる。 |
SEOの目標設定を行った後は、定期的に効果測定を実施しましょう。KGIやKPIの達成度を確認するだけでなく、それぞれの指標がどのように推移したのかを把握することが重要です。
データに基づく振り返りを行うことで、課題を明確にし、より効果的なSEOへとつなげることができます。
SEOのメリット
適切なSEOの目標設定を行うことで、その効果を最大限に引き出すことができれば、大きなメリットを得られます。具体的なメリットについて詳しくご説明します。
集客コストの削減
SEOによって自然検索からの流入が増え、有料広告などに費用をかけずに集客効果を得られる可能性があります。また検索結果で上位表示されることで、より多くのユーザーの目に留まり、顧客獲得の機会が増えます。
検索エンジン経由の集客を強化したい場合、SEOは極めて重要な施策だと言えます。
コンテンツ資産の蓄積による持続的な集客
コンテンツ資産とは、一度作成したコンテンツが長期間にわたり活用できるものを指します。検索上位を獲得できれば安定した集客が期待できるため、広告のように費用をかけ続ける必要がなく、中長期的に効果を発揮します。
Webサイトは24時間365日、自社の営業活動を担うため、継続的な集客や顧客獲得に貢献します。
ブランディング効果の向上
Googleの検索アルゴリズムは、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を評価基準としています。そのため、多くの関連キーワードで上位表示されると、Webサイトの信頼性が高まり、ブランドの認知度向上につながります。
特にオウンドメディア※を運用している場合、SEO対策によって上位表示されると、ユーザーとの接触機会が増え、ブランドの定着や企業イメージの向上に貢献します。
- Webサイトやブログ、メールマガジンなどの、企業が自社で所有・運用するメディアの総称
SEOで注意すべきポイント
ここまでSEOを成功させるための流れやメリットについてお伝えしてきました。しかし、SEOはすべての方や企業にとって必ずしも最適な施策とは限りません。
時間やリソースを要する取り組みのため、事前の準備を十分に整えることが求められます。そのうえで、予算や社内体制、競合状況などを踏まえ、自社の目的に合った施策を実行しましょう。
また実施にあたっては、以下のポイントに注意が必要です。
効果が現れるまでに時間がかかり、短期的な成果を出すのは難しい
コンテンツを公開しても、検索エンジンに評価され、検索順位が安定するまでには時間がかかります。また、上位表示を達成するためにはコンテンツのリライトやメンテナンスも重要です。SEOは中長期的な視点で計画を立てる必要があります。
成果を維持するための体制やリソースが必要
現在上位表示されていても、他社がより良質なコンテンツを公開することで、順位が下落する可能性は十分にあります。そのため、コンテンツを放置せず、定期的に分析し、必要に応じて改善することが重要です。
今回の記事のまとめ
- SEOは単に検索結果の上位表示を狙うものではなく、最終的なビジネス目標を達成するための適切なKPIを設定することが重要
- 適切なSEOの目標を設定することで、効果を最大化し、大きなメリットを得られる可能性が高まる
- SEOは時間もリソースもかかることが前提となるため、実施前に十分な検討と計画をしたうえで、それぞれに合った施策を行うことが必要
OS工芸社ではSEOの効果を最大限に引き出すため、Webサイトの企画から制作、納品まで一貫して丁寧にサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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